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やっちゃいすぎた日産!?赤字続きの日産の今後の行方とは?

日産と聞いて、みなさんはどのように感じるでしょうか。最近、ニュースで放送されていた「追浜工場閉鎖」というニュースは多くの方が衝撃を受けたのではないでしょうか。

また、追浜工場の他、もう一つの工場の生産を終了すると発表しました。

グループ全体で2万人のリストラの計画を打ち出す中で、今後どこまで雇用が維持されるかが焦点となります。

今回は、やっちゃいすぎた日産!?赤字続きの日産の今後の行方について紹介していきます。
資産運用を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

日産とは?

日産自動車株式会社は、日本を代表する自動車メーカーの一つで、本社は横浜市にあります。

1933年に創業され、「ダットサン」ブランドを通じて国内外での知名度を高めてきました。

現在では、「NISSAN」ブランドで世界中に展開しており、北米、中国、ヨーロッパなどを中心に多くの自動車を販売しています。

日産は、コンパクトカーからSUV、電気自動車(EV)まで幅広いラインアップを展開しており、特に電気自動車「リーフ」は世界的に高い評価を受けています。

近年は、電動化・自動運転技術に力を入れており、e-POWER(シリーズハイブリッド方式)など独自の技術も注目されています。

また、1999年には経営危機を乗り越えるため、フランスのルノーと資本提携を結び「ルノー・日産アライアンス」が発足されました。

その後、三菱自動車も加わり「ルノー・日産・三菱アライアンス」として世界的な自動車連合を構築したのです。

しかし近年は、カルロス・ゴーン元会長の逮捕や経営の混乱、EV競争の激化などの課題にも直面しています。

それでも技術力とブランド力を活かし、持続可能なモビリティ社会の実現に向けて変革を進めています。

日産の業績は?

ここでは、2024年度(2024年4月〜2025年3月期)および直近の四半期を中心とした、日産自動車の業績概要について紹介していきます。

24年度通期業績(連結)

・売上高:12兆6,332億円(前年度比 0.4% 減)
・営業利益:698億円(同 87.7% 減、営業利益率 ≒0.6%→0.06%という水準に急落)
・当期純損失:6,709億円の赤字 → 前年度は4,266億円の黒字 → 大幅な赤字転落
・営業外収益:1404億円と堅調も、特別損失が6,238億円と負担に
・最終損益(税引前):–4,136億円

第4四半期(2025年1~3月期)

・売上高:3兆4,900億円
・営業利益:58億円(営業利益率 約0.2%)
・四半期純損失:6,760億円の赤字

2024年度前半(2024年4~9月)

・売上高:5兆9,842億円
・営業利益:329億円(営業利益率 0.5%)
・当期純利益:192億円

年後半にかけて急激に業績が悪化しています。

売上・利益の推移グラフ

(売上高:青線、純利益:赤線 グラフは決算を参考に筆者作成)

上記が日産自動車の売上高(兆円)と営業利益(億円)の推移グラフ(2008〜2025年度)です。

ご覧の通り、売上高は大きく変動しないものの、営業利益は年度によって大きな上下があり、近年では赤字転落も見られます。

特に、2020年・2021年・2025年は構造改革や市場変動の影響で大幅赤字となっています。

背景と要因

ここでは、背景と要因について紹介していきます。

販売台数の減少

世界全体で334万6千台(前年比 –2.8%)、日本や中国でも低迷しています。
また、販売奨励金・インフレ等のコスト増:利益を大きく圧迫しています。

構造改革費用・減損

特別損失6,238億円が主因になっています。

グローバル市場環境

米中市場の低迷、米国関税の影響にあります。

今後の見通しと対策

構造改革

世界で20,000人の人員削減。自動車工場17→10拠点へ統廃合(Oppama工場も2028年に閉鎖)

新体制

CEOに、イヴァン エスピノーサ氏が4月に就任しまいsた。5000億円規模のコスト削減を掲げ、2026年度までの収益回復を目指すと掲げています。

アライアンス戦略

ホンダとの供給交渉、ルノー・三菱との連携強化を推進しています。

2025年3月期の通期業績では、売上高は12.6兆円とほぼ前年度並みだったものの、営業利益は698億円と87.7%減少し、最終的には6,709億円の巨額赤字となりました。

特に、2025年1〜3月の第4四半期では3兆4,900億円の売上に対し、営業利益がわずか58億円、純損失は6,760億円に達するなど、構造的な収益力低下が浮き彫りとなりました。

主要因は、販売台数の低迷、販売奨励金やインフレによるコスト増、そして工場閉鎖や減損などの構造改革に伴う特別損失です。

これらにより巨額の赤字を計上しました。

また、世界経済の不透明感や米関税圧力、EV市場での競争激化も業績悪化に拍車をかけています。

こうした状況を受け、4月に新CEOエスピノーサ氏が就任し、世界で20,000人の削減・工場統廃合・コスト5000億円削減・2026年度までの回復を掲げた大型リストラクチャリングが始動しました。

追浜工場の閉鎖や、ホンダとの協業交渉など、収益性改善に向けた具体策も動き出しており、今後のアライアンス戦略と構造改革の成果が業績回復のカギを握るでしょう。

鴻海精密工業に買収されてしまうのか?

現在の情報では、鴻海(ホンハイ)は日産を「買収するつもりはない」というのが公式見解です。

鴻海会長の劉揚偉氏は、「買収ではなく協業が目的で、必要なら株式取得も検討するが、買収ではない」と明言しています。


また、専門メディアも同様に報じており、鴻海は製品開発・製造支援としての「CDMS(受託開発・製造モデル)」で日産との協業を狙っており、日産のブランドを買い取る意図はないとしています。

一方で、最新動向としては、追浜工場でのEV生産に向けて鴻海と交渉中で、これが買収ではなく「製造提携」の一環と見られています。

鴻海による日産買収の噂がありますが、鴻海自身は「買収ではなく協業が目的」と繰り返しています。

彼らは、設計・受託製造(CDMS)を通じてEV分野で日産と協業しようとしており、日産の工場や人材を活用しつつ、自身のEV戦略を推進する狙いです。

また、両社は追浜工場における電気自動車の生産について協議中であり、提携の枠組みとして協力は進んでいます。

これにより、鴻海が日産を買収して支配するというシナリオよりも、あくまで「協力を通じた事業拡大と相互支援」が中心です。

したがって、「鴻海に買収されてしまう」という状況には今のところ至っておらず、今後の焦点は協業の規模と形に移っていくと見られます。

まとめ

今回は、やっちゃいすぎた日産!?赤字続きの日産の今後の行方について紹介してきました。

日産自動車株式会社は、日本を代表する自動車メーカーの一つで、本社は横浜市にあります。

日産は近年、巨額赤字を続けており今後は他社との協業による立て直しができるかどうか注目してみてみたい企業です。

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