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KDDIは何をしている会社?業績や今後の成長について解説!

KDDI株式会社は、日本を代表する通信キャリアとして、auブランドで展開するモバイル通信に加え、固定回線やブロードバンド、法人向けクラウド・IoT、データセンター、金融・エネルギーなどの付帯サービスを提供している会社です。

株価の成長も期待されており、今後注目されている日本企業の一つです。

今回は、KDDIは何をしている会社?業績や今後の成長について紹介していきます。
資産運用を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

KDDI歴史

KDDI株式会社は、2000年10月に「第二電電(DDI)」「ケイディディ(KDD)」「日本移動通信(IDO)」の3社が合併して誕生しました。

これにより、日本国内外の固定通信、移動通信、国際通信を統合的に扱う、総合通信事業者としての体制が整いました。

そもそもDDIは1984年、京セラ創業者の稲盛和夫氏らによって設立され、NTTの独占に対抗するための新しい通信会社としてスタートしました。

一方で、KDDは国際通信を専門とする国策会社で、戦前の1947年に設立された国際電信電話株式会社が前身です。

IDOは、自動車電話などの移動通信事業を展開していた企業で、1990年代には携帯電話市場で存在感を示していました。

合併後のKDDIは、2000年代初頭から「au」ブランドで携帯通信を展開し、ドコモ・ソフトバンクと並ぶ三大キャリアの一角として成長します。

特に、2003年には日本初のCDMA2000 1x WIN方式の3Gサービスを導入し、先進的な技術で話題となりました。

その後も、4G・5Gの通信インフラ拡充や、IoT・クラウド・金融・エネルギーといった非通信領域への事業多角化を進め、単なる通信会社から「ライフデザイン企業」への変貌を遂げつつあります。

創業の精神を受け継ぎつつ、デジタル時代に即したビジネス展開を進めているのがKDDIの現在の姿です。

業績は?

KDDIの直近業績は、以下の通りです。

2025年3月期(2024年4月~2025年3月)

・連結売上高:5兆9,180億円(前年同期比+2.8%)
・営業利益:1兆1,187億円(+16.3%)
・親会社帰属当期利益:6,857億円(+7.5%)
・営業利益率:18.9%(前年16.7%)

成長を牽引したのは通信ARPUの上昇、金融・エネルギー事業、ローソンとの提携、DX関連サービスなどです。

2026年3月期の業績目標は、売上高6兆3,300億円(+ 7.0%)、営業利益1兆1,780億円(+ 5.3%)。配当金は、1株当たり80円、配当性向は約41.2%が予定されています。

2026年3月期 第1四半期(2025年4月~6月)

・売上高:1兆4,363億円(+3.4%)
・営業利益:2,725億円(−1.6%)
・親会社帰属当期利益:1,711億円(−3.3%)
・営業利益率:19.0%(前年同期19.9%→−0.9pt)

営業利益が減少した主因は、一過性の販促費増加や楽天ローミングの減収です。

ただし、主要事業のモバイルや注力分野(IoT/データセンター等)は堅調に推移し、計画通りの進捗とされています。

セグメント別の成果(2025年3月期実績/2026年見通し)

パーソナル(個人向け)

・売上高:約4兆7,956億円、営業利益:約8,771億円(+19.0%)
・2026年度は売上5兆100億円(+ 4.5%)、営業利益9,010億円(+ 2.7%)を目標にしています。

ビジネス(法人向け・成長分野)


・売上高:約1兆3,998億円、営業利益:約2,330億円(+7.4%)
・2026年度は、売上1兆5,900億円(+ 13.6%)、営業利益2,720億円(+ 16.7%)を見込む目標設定です。

売上・利益の推移グラフ

(売上高:黄色線、純利益:赤線  グラフは決算を参考に筆者作成)

上記のグラフは、KDDIの2021年度から2026年度(予想)までの売上高と営業利益の推移を表したものです。

売上・利益ともに右肩上がりで推移しており、2025年度には大幅な増益、2026年度も堅調な成長が見込まれています。


増収・増益の継続

2025年3月期は売上+ 2.8%、営業利益+ 16.3%と堅調しています。

セグメント別の成長

個人向けはARPUや付加価値サービスの伸長、法人向けはDX・IoT・データセンターが主力牽引しています。

2026年見通しは堅調

通期の売上+ 7.0%、営業利益+ 5.3%を見込みです。1Qは増収減益ながら、主要事業の成長は順調で想定通りと評価。

戦略投資と効率改善の両立

販促・設備・AI投資により短期利益は圧迫も、CSR取り組みや衛星通信・生成AIなど将来インフラへの布石を展開中です。

KDDIは、通信基盤の強みを活かしつつ金融・エネルギー・DX等の多角化により、持続的な成長と利益拡大を狙う企業フェーズにあります。

ユーザーや、投資家に対する安定的な価値提供と、未来技術への戦略的投資の両立が今後の注目点です。

今後の成長は期待できる?

結論から言うと、KDDIは今後も安定した成長が期待される企業の一つです。

その理由は、大きく分けて3つ存在します。
主に以下のことがあげられます。

まず1つ目は、通信事業の強固な基盤です。auやUQ mobileを中心とした個人向けモバイル通信は、5Gの普及とともに安定した収益源となっており、近年はARPU(1ユーザーあたりの平均収益)も増加傾向にあります。

また、解約率の低下や家族割・セット割による顧客の囲い込みにも成功しています。

2つ目は、法人向け事業の成長性です。DX(デジタルトランスフォーメーション)支援、IoTソリューション、クラウド、データセンターといった成長分野でKDDIは積極的に投資しており、法人セグメントの売上・利益は年々拡大しています。

特に、2025年時点で5,000万回線を超えるIoT接続数は国内トップクラスで、今後も伸びが期待されています。

3つ目は、非通信領域への事業多角化です。金融(au PAY、auじぶん銀行)、エネルギー(auでんき)、コマース、エンタメ、さらには宇宙通信やモビリティといった次世代領域にも踏み込んでいます。

これにより、通信以外からの収益源が着実に増えており、中長期的な経営の安定性が高まっています。

KDDIは、「通信とライフデザインの融合」を掲げ、今後は生成AIやビッグデータを活用した新サービスも強化予定です。

盤石な通信インフラと多角化戦略を両立させていることから、今後も持続的な成長が期待できる企業といえるでしょう。

まとめ

今回は、KDDIは何をしている会社?業績や今後の成長について紹介してきました。

KDDIは、日本を代表する通信キャリアとして、auブランドで展開するモバイル通信に加え、固定回線やブロードバンド、法人向けクラウド・IoT、データセンター、金融・エネルギーなどの付帯サービスを展開している会社です。

業績は、好調で2026年度も増収増益が見込まれています。通信事業・法人向け事業を展開するKDDIは今後も成長が期待できるでしょう。

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